名古屋市昭和文化小劇場

愛知県名古屋市 2016
用途 劇場
構造 RC造一部鉄骨造
規模 1560㎡
建築設計 大建設計株式会社(在籍時参画)
構造設計 株式会社飯島建築事務所
設備設計 株式会社三幸設備設計

地域密着型劇場 

名古屋市の公募型プロポーザル形式で選定された劇場の新築プロジェクトである.
従来の劇場は付属室の中には練習室という大きな音が発生する室が存在し,隣接してホールを計画せざるを得ない状態が多く,舞台と客席内の音響性能を確保を最優先とする必要機能と配置計画に大きな矛盾がある.今回は各室を分棟化したプランにすることでより音の伝達を抑えてホールの機能性を高めつつ,形態の特徴を生かした多目的な利用に対応できる劇場計画である.
当該敷地は防災公園内という立地であり,災害時のトリアージにもっとも重要な優先度を空間によって明確に示すことができる分棟された空間は避難施設としても柔軟に対応可能な形態となった.分棟化した付属室は公園内に更に計画することも可能であると考えている.練習室設置は既に市民から出ている強い要望の答えになり,日常的に芸術が公園内に散りばめられる状況は防災公園の避難施設の認知の観点にも大きく貢献する.
この劇場は敷地内だけにとどまることなく,名古屋市の置かれた状況を大きく改善する可能性を提示した建物と考えている. 今後名古屋市建設系担当課が監理業務を行うことになるが,大きく変化していく当該敷地を注意深く見守っていきたい.

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